ドイツの2017年市況及びドイツ事業展開にかかわる法律のチェックポイント

ドイツ、EU市場進出支援 All rights reserved by onegai kaeru
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ドイツの2017年市況及びドイツ事業展開にかかわる法律のチェックポイント

先月、ドイツからの出張者のコーディネートをしておりました。欧州の高級ブランドショップへのカスタマイズした店舗デザインや、高級ホテル、店内調度品のデザイン・製造・施工や富裕層向けのヨットを製造しているメーカーさんです。ご興味あればご連絡を。 

 

さて、今回はドイツの2017年市況及びドイツ事業展開にかかわる法律のチェックポイントについて記述します。 

ドイツの景気、市況は?

2017年第一四半期で、ドイツ経済は0.6%成長を遂げました。当初の予測を上回る成長となります。

 

昨年度10月には、ドイツは25年ぶりの雇用水準を記録しました。輸出および政府の支出も増大中で、2017年の高い成長を遂げると予測されていたところです。

 

2007年、2008年の金融危機以降、雇用状況は改善しており。2010年以降は毎年改善を続けています。失業率は現在約4%となり、10%を前後するフランス、イタリアの半分であります(参照:ブルームバーグ)。

 

2017年の成長率は1.7%、2018年は1.6%が予想されます。この成長の下支えとなるのは、雇用をベースにした消費と建設、インテグレーション制度等の難民の受け入れによる公共投資が考えられます。難民が欧州全体で社会問題の一因となる一方で、ドイツ政府の余剰資金は、難民の労働力への転化へ投資されることになります。 

 

そして、更なる成長のけん引役は機械や装置の輸出産業です。2016年8月には、6年来最大の成長を遂げました。英国と米国では政治不安が影を落とすものの、次期選挙においても現職アンゲラ・メルケル氏が勝利すると目されており、この安定政権のもと、GDPのほぼ半分を輸出で稼ぐドイツでは、8月の記録は市場の期待を高めています。

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ドイツ事業展開に係る法律チェックポイントは?

 

今回は、弊社アライアンス先のドイツ弁護士事務所と共に、ドイツへの事業展開における法律事項について概括いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

外資規制

一般的には、ドイツにおける海外投資には制約又は行政コントロールはありません(例外については、下の「事業登録」を参照)。法律の下では、海外投資家、外資系企業は、ドイツ人投資家、国内企業と同じように取り扱われます。但し、ドイツ、ひいては、欧州全土にて、事業運営を効率的且つ合法的に遂行する為には、外国投資家、外国企業は第一歩であるドイツ法に基づく一定の規則に注意をすべきでしょう。最も重要だと思われますものは以下です。

反トラスト規制

ドイツ連邦カルテル局(Bundeskartellamt)は独占的地位の成立を監視しています。対象当事者の個別又は合せた売り上げが競争制限禁止法(GWB)に規定される枠を超える場合、合併及び吸収はドイツ連邦カルテル局への申請の対象となります。ヨーロッパ全体では、欧州委員会が執行する欧州連合競争法があります。

事業登録

事業運営の開始の前に、企業は管轄の事業担当局(Gewerbeamt)にて事業登録を完了し、そして、事業資格(Gewerbeschein)を取得しなくてはなりません。税制の為、企業は又管轄の税務担当局(Finanzamt)に彼らの事業運営について告知し、そして、税番号(tax number)を取得することが必要とされます。前記を遵守しないことは課徴金(通常は約1000ユーロ)が課されます。銀行、保険、ヘルスケア等の様な一定の事業につきましては、特別な資格及び政府の許可が必要になり、そして、海外からの投資は制限の対象になり得ます。

会社法

ドイツ法令は異なる設立必要条件及び責任の様々な企業形態を提供します。海外投資家は、自身の企図する事業運営に従って、企業形態を慎重に決定することが必要です。最も多い場合として、海外投資家は、代理事務所、支社又は有限会社(GmbH)の形態をとります。GmbHについては、有限責任により、出資者のリスクが制限されるほか、日本で言う株式会社のような、信頼性もついております。

EU規則

ドイツは、EU加盟国として、数多くのEU規則及び指令が直接的又は間接的に時折ドイツ法に影響を与えることもございます。反トラスト、労働、製品表示、知的財産権等の分野のこれらの規則又は指令は外国投資に関連します。

破産及び債権回収

どこの国も同様ですが、設立される会社があれば、解散する会社も多々あります。毎年、数万のドイツ企業が破産申請を申し立ております。これは、海外からの債権者には脅威です。弊経験によりますと、ドイツ破産手続きを知らないことで多くの海外の債権者、特にヨーロッパ以外からの債権者は、破産財産を要求する分配手続きに適時及び適切に参加できなかった場合を見てきました。慎重に準備、用意された契約(例:所有権留置の使用)及び早期の債権回収作業により、取引開始以前から破産リスクを想定し、低減する必要があります。

知的財産

御社が欧州に進出する際すでに同じ名前の会社があった、御社の商品のコピーを発見した場合にはどうすればよいでしょうか。例えば、進出計画に平行して必要な商標、特許をとっていく必要がございます。共同体商標及び国内商標は独立且つ同時的に存在します。即ち、企業様はEU加盟国のそれぞれにおいて各々商標を登録し、そして、同時に、その商標を全てのEU加盟国にて有効な共同体商標として登録することが出来ます。国内商標の有効性はそれと対応する共同体商標の有効性に影響しませんし、その逆も同様です。

 

 

例として、もし、ある企業が会社・製品ロゴを共同体商標及び国内商標両方として登録した場合、もし、ドイツ商標が取り消された場合でも、共同体商標によってドイツの商標保護の“隙間”は補完されます。同時に、もし、共同体商標が取り消された場合、ドイツにおける商標保護は依然継続します。その様な、重要な商標の保護を強化する為、二重の保護が事業活動の重要な分野において思慮され得るでしょう。

ドイツからEU市場へ進出

日本企業といえば、デュッセルドルフが有名でしたが、最近は、それ以外の都市への進出案件が増えております。日本人の経営するヘアサロンが北ドイツハンブルクにあり、おしゃれなラーメン屋さんやお寿司屋さんは、ベルリンでも見かけるようなっております。 

 

英国のEU離脱の動きから将来の不透明さを高めていたEUでしたが、先日のフランス大統領選挙における当選結果を受け、欧州はEUの先行きにまつわる混乱期を抜け出し、英国抜きのEUのありかたと、成長戦略を固めつつあるように思われます。欧州通貨危機の中では、ヨーロッパ進出をお考えの日系企業や外資系企業から回復はいつかと問われたこともありましが、通貨危機と離脱リスクによる混乱期は終結に向かっていると考えられます。

 

ヨーロッパは、近年では旧共産圏であった東欧の発展が目覚しく、その安定した経済基盤、技術基盤、法制基盤は、アメリカに引けをたらない世界でもまれに見る巨大経済圏を形成しております。

 

ヨーロッパというと、日常目に付く有名ブランドが多いフランス、イタリア、イギリスを思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、欧州における最大の経済大国であるドイツは常に経済の中心であります。最近では、世界中のスタートアップがベルリンに拠点を構え、ヨーロッパ一の起業家拠点となりました。中国においても、東南アジアにおいてもヨーロッパブランド(特にドイツ)の強さは健在であり、これらの市場にて欧州企業さらに成長をし続けております。このように、世界をリードする技術大国、消費大国であり、欧州全土への堅固な物流網を有するドイツに進出し、そこを拠点として欧州市場を統括する企業は多いのです。

 

 

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